旧友がソウルへ嫁いでいるのが今年のお正月にわかり、「一度おいでよ」の誘いにのりました。
韓流ドラマをみたことはありましたが、あまり韓国についての知識がなく、ハングルも学べないまま、行ってしまいました。
まず、街中にあふれるハングルの文字に馴染めない。いままで、中国以外のアジアに渡ったことがなく、自分がどれだけアルファベット漬けの人間だったのか、思い知りました。
友人のお宅は市内の西にあり、元大統領の自邸もあるような住宅街。ただ、坂が多い。しかもかなりの急坂。ソウルは山の中の盆地にある都市なのでした。
到着した日は、まず友人の知り合いの骨董陶器屋さんを訪ねました。わたしのソウルでしたいことのリスト第一位である、青磁の抹茶碗を買うための下見です。
いろいろみせていただきましたが、青磁はお茶の色が映えない、という少し考えればすぐわかりそうなことに現地で気が付き、方針転換。黄色っぽい伊羅保茶碗を探すことに。ただ、素敵だと思うものはそれなりに値が張る、自分に見合ったものをみつけなければ、と勉強させていただきました。お店はロッテホテルの地下にある「陶遊」さんです。
夕食はカンジャンケジャン(ワタリガニの醤油漬け)を食べたいとリクエストして、友人おすすめのお店へ。最近ガイドブックに載ってしまったので、なかなか予約がとれないということでしたが、観光客だけでなく地元の人たちがたくさんいらっしゃいました。
席にすわると、メニューは運ばれてこず、どんどん料理が運ばれてきます。他の店でもそうでしたが、韓国の料理店は細分化されていて、単品勝負なのかもしれません。カンジャンケジャンだけでなく、おかずが山のようにきます。
カンジャンケジャンのワタリガニは、実家の海でよくみかけたものと同じです。佐渡の西側の海なので、同じなのも当たり前です。カニは殻ごとちうちう身を吸い出しながら食べます。青唐辛子は口に入ってしまうと、とんでもなく辛いものでした。
友人が頼んでくれた締めの食べ方は、ナムル。お店の人にナムルにしたいと注文すると、ごま、海苔、青唐辛子の小口切りが載せられた丼がきます。そこへ自分のご飯を投入し、カニの甲羅についているカニ味噌をこそげて混ぜます。ナムルはよ〜く混ぜた方が美味しいそうです。最後にカニが漬かっていた醤油だれも入れてできあがり。おなかいっぱいだから無理、と思っていても完食してしまう美味しさでした。